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宙組トップスター 貴城けいが退団会見


最終ゴールに手が届いたので決断」

9月6日(水) by 平松澄子



「宝塚はすばらしいところですが、一生活躍できるわけではありません。昨年末に宙組主演男役のお話をうかがったときに、最終ゴールへ手が届いたと、(退団を)決断しました。悔いはありません」



来年2月12日で退団することが決まった宝塚歌劇団の宙組トップスター、貴城けいが6日午前に大阪のホテル阪急インターナショナルで会見。“電撃”退団の理由をきっぱりと話した。



会見会場に現れた貴城は、黒のパンツスーツにフリルたっぷりなグレーのブラウスというシックな装い。



「これまでの(ほかの方の)退団会見では白い服が多いけれど、黒にした理由は?」と聞かれて、「そうなんですか?とくに意味はございません」と苦笑い。



またこの日は朝から、秋篠宮文仁親王殿下と同妃紀子殿下の第3子ご出産のニュースでもちきりだったが、「忘れられない日になるかもしれませんね」と話した。



貴城は東京都出身で、1992(平成4)年の「この恋は雲の果てまで」で初舞台。翌年雪組に配属され、順調に2番手男役まで育ってきたが、昨年末に宙組の次期トップに内定して、今年5月に宙組へ組替え。5年余り宙組トップをつとめた和央ようかが7月に退団したあとトップに昇格し、8月の福岡・博多座「コパカバーナ」がトップデビュー公演だった。



宝塚大劇場でのトップお披露目公演は11月3日初日の「維新回天・竜馬伝」「ザ・クラシック」(12月12日まで)。その稽古もまだ始まっていないのに、いきなりの退団発表は周囲を驚かせた。これが同時にサヨナラ公演になるわけで、東京宝塚劇場公演(来年1月2日~2月12日)の千秋楽で退団する。





「退団後は芸能界も含めて挑戦したい」




大劇場の本公演を1度限りで退団するトップは、2002(平成14)年の匠ひびき(当時花組)絵麻緒ゆう(当時雪組)以来。



退団会見に同席した同歌劇団の小林公一理事長は「1公演ではございますが、これまで培った実力と情熱を全力で発揮して、多くのお客さまの心に残るように、花道を飾る舞台にしたい」とあいさつした。



貴城も「ファンのみなさまは1公演だけという思いがあるかもしれませんが、私は下級生のころからたくさん活躍の場をいただいて、いつも1作1作を精一杯つとめてきたので満足感があります」という。



昨年末に宙組トップに内定した段階で、「これで宝塚では最終ゴールに手が届いた。悔いはない。次のスタートを切るのは年齢的にも早いほうがいいと決断しました」と退団を申し出ていたことも明かした。



宙組生は現在、それぞれの活動をしており、貴城は退団することを直接には伝えていない。



「“バラケて”いるのでまだ、宙組生の半分ぐらいしか出会っていないんです。ただ、一緒にコンサートに出演するメンバーには話しました。あとは連絡網で回ったみたいですよ。驚きと熱い声援をいっぱい受けました」という。



「トップを実感したのは、『コパカバーナ』初日にセンターから降りてきたとき。みんなやさしく支えてくれて感謝しています。大劇場では今しかできないメンバーで、これまで経験した引き出しを全部出して、男役の集大成をごらんいただきたい」と最初で最後の公演にかける意気込みを話した。



退団後については「今は休みなくお稽古しているので、具体的には決めていません。退団したあとにいろんな方面から考えたい。結婚は…お相手がいないのでないでしょうが、芸能界にいくことも含めて、自分が挑戦したいと思うことをやっていきたいですね」と答えた。



今後のスケジュールは、貴城けいコンサートが9月13・14日=大阪のシアター・ドラマシティ、9月16から18日東京のサンシャイン劇場。そのあとサヨナラ公演となる。



なお、宙組の次期トップには組内からの順当な昇格を有力とする見方もある。



また、貴城の会見のあとに、相手役の娘役トップ、紫城るいが同時退団することも発表された。名古屋出身で9年の入団。男役から娘役に転向後、月組から宙組へ組替えになって、今年8月に娘役トップに昇格したばかり。後日に会見して退団理由を語る予定だ。


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